子どもとの時間を大切にしたい。でも、働きたい。
公認心理師・臨床心理士
杉本さんとシーズネットワークの出会いは、1人目の子どもが1歳4か月の頃。ママには見えないかわいらしい見た目とは裏腹に、「少しずつ外に出て、臨床心理士の専門性を活かした仕事につながることを見つけたい」と、控えめな口調ながらしっかり話されていたのを覚えている。そして今、子どもは、6歳、3歳、0歳4か月の3人に。上の子たちが小学校と幼稚園に行って
いる午前中に、ご自宅のリビングで末っ子を抱っこしてあやしながら、Zoomで取材を受けていただいた。
大学の心理学科を卒業後、大学院で臨床心理学を専攻。卒業後、適応指導教室に勤務する間に臨床心理士の資格を取得した。様々な経験を積もうと思い、自治体の教育相談センター、民間の療育施設やカウンセリングルームなど、専門性を活かせるいくつかの職場を掛け持ちした。
20代後半で結婚・出産。専業主婦となったが、「働き続けていたい」という思いが湧いてきて、1年ほどで少しずつ仕事を再開した。2人目、3人目の子どもの妊娠・出産後も、就学相談の発達検査のテスター、自治体の市民相談員、民間企業のメール相談員、大学での学生相談など、日数や時間が少ない有期雇用の職場で様々な仕事を経験し、国家資格である公認心理師も取得した。
3年ほど前からは、夫が役員を務める親族経営の会社で、産業心理職として働く。経験のない分野だったため手探りでスタートしたが、EAPコンサルタントという資格も取得した。「従業員みんなが楽しく働ける職場に」という思いで、メンタルヘルス啓発のためのお便り、メール、LINE配信、ストレスチェックなどをしている。今は末っ子の育休中なのだが、少し早起きした日などに週3~4時間だけ仕事をするそうで、「ちょっとずつでも継続してやりたいので…」と笑う。
杉本さんから感じるのは、専門性があることによってめぐり合わせた多様なチャンスを、力まずに受け入れ、自分で環境を整えて取り組み、蓄えにしていく力。しなやかでたくましい。しかし、「専門性を活かして自分のペースで働き続けるって、素敵ですね」と言うと、こんな答えが返ってきた。「よく悶々としています。子育ては今しかできないから、子どもとの時間を大切にしたい。でも、働きたい。もっと時間があればいいのに、って思うし、バリバリ働いている友達を見ると、いいなぁ…って思います。」 うんうん、わかります。わかりますよ~。
さて、今後について尋ねると、「子育てが一区切りついたら、人と直接関わることのできるカウンセリングをやりたい」とのこと。いつからするのか、自営かお勤めか…具体的なことは「まだ、全然」と笑う杉本さんに、いつか必ず思い切り働けるときは来る!と、力いっぱいエールを送りたくなったシーズネットワークでした。
